日本の公衆トイレの祖、世界の変なトイレ
「最近おもしろかった本」
トイレリフォームの参考
本というかエクスナレッジ出版の写真集で、「世界の変なトイレ」という142ヶ国の公衆便所から有名なデザインのトイレ等を写真とコラムでまとめたものです。
一昨年出たばかりなのにブックオフで100円だったから購入。新品で定価(1,728円)だったら買わなかったと思う。半額コーナーでも「実用書」じゃないからスルーかも。
暇つぶしに他の建築関係の実用本とまとめて買いましたが、(現在の)世界の面白トイレ写真が掲載されていて、それなりに面白かった(トイレリフォームの参考にも)です。
「トイレにはトイレ用スリッパを使うのは日本人だけ」というのは初耳のトリビアでした。
現代で、しかも西欧で街中の公衆トイレが外から丸見えに近い状態で用を足す作りになっているというのも初めて知りました。
中国のトイレ(だいぶ昔)
本の中身とは関係ないですが、
20年位前に中国に行った時は、男性用のトイレの中の「便器以外のスペース=通路」に大人(多分中国人)がしゃがみこんで平然と「大」をしてたのに驚きました。
トイレの中が足の踏み場がない位、便で汚れていて、「清掃員の気持ちは…?」と公共意識の違いに驚いたものでした。さすがにホテルのトイレはキレイでしたが。
横浜が日本の公衆トイレの魁
日本の公衆トイレは、神奈川県横浜市がその先駆けです。
横浜は開国後の明治、今の関内辺りは外国人の居留地でしたが、関内居留地の外国人ビジネスマンにとって、日本人の当たり構わずの立ちションがおぞましくて不衛生でたまらなかったそうです。
その苦情を受けて横浜町会所が「四斗樽」を地面に埋めて板囲いをした「公同便所・共同便所」を作って設置しました。
浅野財閥が横浜と日本の公衆トイレの祖
これを見て、当時、廃物利用など元手のかからない商売でぼろ儲けしていて、常に商売のアンテナを張っていた浅野総一郎が横浜市に対して「掛け合い」ました。
横浜の公衆便所の設置から大小便の汲み取りまでの事業権を自分に仕切らせてくれ、みたいな掛け合い。
で、その権利をゲットした浅野はさらに儲けて、渋沢栄一、安田善次郎らのバックアップを受けて、のちの浅野セメント・浅野財閥を築きあげました。
なんか、すごい人はいつの時代もすごい。