畳リフォームは店舗営業の職人に直依頼で激安の表替え・畳交換が可能
不動産買取の査定ポイント
不動産の買取では、一戸建てもマンションも、査定価格に(調査マンが気分を害して)マイナスとなるビジュアルポイントはけっこう同じです。
一戸建ては外装や屋根床下など「室外」も調べて査定しますが、室内の劣化具合などを調査する時に「目に映る点」は、マンションも戸建ても一緒です。
急ぎの任意売却でありがちなマイナス査定ポイント
特に、競売進行中の多重債務に陥った人の任意売却物件では、かなり、「買取する気」を失せさせる共通点があります。
新築購入後15年くらいしか経っていないのに「和室の畳がまっ茶色に日焼けし【畳表】がゴワゴワ浮き上がっている」状態です。
マンションも一戸建ても買取った後リノベーションする要大規模改修物件と、調査後の全体のクリーニング・消毒と簡易リフォームで済む物件に分かれます。
フローリングや板の間などは、少々傷があっても購入してくれる人にキチンと説明すれば大丈夫。
絨毯・カーペットも安っぽくて傷みが多いのは売却する前に新品に張りかえるし、高級品なら現状保存して買ってくれる人の判断に任せるので「問題」なし。
でも、畳の損傷だけは「買い換えれば済む」とはいえ、痛みきった現状をみると、住居への愛着のなさにネガティブな気持ちになります。
そして、畳がゴワゴワ、フニャフニャしてると、畳以外のもっと見えない場所に隠れた欠陥があるんじゃないかとも勘ぐります。
また、業者といえど、「他人に売るんだから片づけくらいしといてくれよ」と考えます。そういうマイナスな気持ちがついつい査定価格に反映します。
逆に畳の上に絨毯を敷いて利用してくれていたお宅だと、畳の「表直しリフォーム」ですみます。こちらの手間がかからない分、買取価格を上げます。
タタミに絨毯はカビやダニの原因になるからやめたほうがいいと言われますが、日焼け防止(見た目)も重要です。
畳表つまりゴザ部分が浮いてたり、縁が劣化している場合、リフォームでなく買換えします。その古畳の廃棄物処理代金も査定で引き算します。
タタミは床ではなく高級インテリア装飾
そもそも、畳は単なる床ではなく、装飾品に近いものです。単なる床だろ!と言われると反論はできませんが、昔から畳は高級な家具でもありました。
百人一首で歌を詠んでる連中は、みな一枚の畳のうえに座っています。小野小町も天智天皇ほかの天皇さまも。
また、テレビの時代劇でも家来がみな板の間に正座してるのに、殿様だけ上座に畳一枚敷いてそのうえに座ってます。
平安時代とかに日本独自の「畳」という文化が始まった時は、畳は下々の者と君主との格差を見せ付けるデカい高級座布団みたいなもんでした。
畳を部屋一杯に敷き詰めて床として利用するようになったのは、室町時代以降なんです。それまでは、一枚のみで使うのが常套でした。
畳の縁に格子縞とか紋とかが彫られてるのは、一品飾りである畳でファッションセンスをアピールするのにタタミのヘリが一番だったからです。
ヘリ作り職人とか、ヘリ刺繍職人とかがいて、家紋をでかくするほどタタミ仕立て代金が高くなり、またカラーも豊富だったそうです。
また江戸時代には、
で記した、建築・不動産の法律を司る各お奉行さまの中に「畳奉行」と呼ばれる畳リフォームの出来を検査判定する畳の専門職が居たほど。畳は重要でした。
畳のサイズ
畳のサイズには、江戸間、中京間、京間と団地間があります。
江戸間(1.548平米 / 880mm×1760mm ※関東間、田舎間、五八間)
京間(1.824平米 / 955mm×1910mm ※本間)
中京間(1.6562 平米 / 910mm×1820mm ※三六間)
団地間(1.445平米 / 850mm×1700mm ※公団サイズ、五六間)
不動産取引でのいわゆる1畳、3尺掛ける6尺寸法は、中京間を基本としています。
「江戸間」とかいっても、江戸時代の規格じゃなく、このサイズは近代になってからのものだそうです。
リフォームを施主支給でケチって損するケース
中国製のイグサを使った安い畳がホームセンターや通販で買えます。
そこでリフォームの機会や畳の交換時に、格安畳を買って自分でDIY作業してしまう人もいます。でも中国製の建材はなんの部材でもやめた方がいいです。
友人がリフォームするさいに、経費節約に「施主支給」しようと、照明からインテリア家具から、通販で買ってリフォーム作業だけ業者に頼んでいました。
【施主支給とは ↓ 】
リフォーム業者さんは完璧な改修工事をし、友人のリフォームは大成功で終りました。
しかしその後、1年くらい経ってから奥さんが体調を崩し、診断の結果、シックハウス症候群と判明しました。
畳に限らず外国製資材は防腐剤がやばい
シックハウスの原因は、中国原産材料の「畳」に含まれていた殺虫剤・防腐剤と、「壁紙の接着剤?」の防腐剤のダブルパンチだったらしいです。
原因が2つ(2商品)あるから、責任を1業者に特定できないまま、同じリフォーム業者さんに再度フルリフォームをお願いして事件は幕を引いたようです。
中国に限らず外国製資材の防腐剤は強力すぎて怖いものがあります。そんな節約するより、国産の良質なイグサで仕上た畳にリフォームした方がリフレッシュにつながります。
住宅の畳に柔道場のポリマー畳は安っぽ過ぎ
柔道や拳法の道場では、摺り足や道着の擦れで磨り減りやすいし、稽古時の汗の沁みこみが大変だから、本来の畳ではないポリマー製の畳表を使用するのがスタンダードになっています。
ポリマーなど新素材畳は、公民館他の公共機関などでの茶道室にも使われていたりします。しかし、一般住宅の和室にこういう新素材畳を使用すると、安っぽさがマックスになります。
新素材畳と買取査定時の見た目
ところで、これはwikiに載ってた畳の断面図。
畳の厚さ、平均5.5cmを確保するため、最近では畳の中敷き・中軸?にポリスチレンという新素材を入れているようです。
上の画像における畳の構造は、上から畳表・畳床・裏コモになっています。
真ん中の「畳床」の部分に写真のようなスチロール状や木材チップの圧縮ボードを詰めている畳を化学畳とか新素材畳といいます。
新素材畳は武道場用のポリマー畳と違って、見た目には普通の畳と変わりません。
ただ、冒頭に書いた、「任意売却物件の和室は畳がゴワゴワしてて見た目が悪く買取する気が失せる」ことになる状態になりやすいようです。
素材そのものに問題はなく、新素材畳は大量生産品でプロの畳職人の技術でギッチリと編み込まれてないから、時間がたつと全体が緩くなってくるそうなんです。
モノは良いだろうから、管理が悪くてデレッとした見た目になっちゃもったいない。
畳リフォームは直接頼めば激安
畳の打ち直しって想像以上に安いです。
但し、「安い」のは、ネットや折込チラシじゃなく、小さいながらも古びた看板あげて店舗経営されてるリアル店舗の畳屋さん。
軽トラと作業所兼店舗でつつましくやってる一人親方は、けっこう広範囲で特定の個人宅を顧客にしてます。だから、「こんな店で客くるの?」て思うような奥路地の畳屋さんでも経営は安定してます。
そういう畳屋さんは顧客宅の畳を2年とか3年に一遍、打ち直しします。だから、いちげんさんで行くと、こころよく仕事は請けてくれるけど、個人営業で予定が埋っていたりして、1ヶ月先になったりします。
でも、料金は・・・・言っていいのか分らないけど、「言い値」でやってくれます。下請け職人ではなく、店主さんが一人親方で職人なので、畳1枚いくら、じゃなく日当でやってくれるんです。
職人さんだから、正直に「あまりお金かけたくなくて、初めてなんですけど」とかいったら、「じゃ、あんたのウチの近所に行くついでの時でいいかい?」みたいに、ついで仕事で引き受けてくれます。
畳一つで数万円査定価格が上る
ついで仕事でも、プロの職人さんなら出来は完璧です。これ、ほんとに日当というかバイト料金でやってくれます。
ここまで言うと、上記の「傷んだ畳の和室に住む任意売却希望者」さんにも「お得な情報」であることが分ります。
つまり競売対策で忙しい中、ちょっと部屋を片付け近所の畳屋さんに数千円払って畳を表替えしてもらうだけで、5万円から10万円近く査定価格が上る・・・・こともあるかも知れないって話でした。
ちなみに、日焼けや家具の跡は、中性洗剤を含ませ絞ったタオルで拭くと少し取れたり、凹凸が馴染みます。薄いカビや汗の沁みはクレンザーと消毒アルコールで拭けばキレイになります。