建替え診断室

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ワケあり物件の見つけ方―横浜市西区中区の帷子川大岡川系「暗渠」

Sewer Fishing(下水道釣り)

アメリカの一部の子供たちの間で「Sewer Fishing」、つまりマンホール下の下水道にルアーを仕掛けてキャットフィッシュ(ナマズ)やブラックバスを釣る「下水釣り」がここ10年くらい流行っているそうです。

その動画が多数、youtubeにアップされてます。釣り上げた大物をカメラに掲げて魚の口にキスをする(下水から釣ったのに!!)シーンや自宅の便器から釣り糸を流して魚が釣れるのを試みる動画まで。

【↓こちらは比較的キレイな「sewerFishing」動画↓】

頭イッちゃってるやつだと蝿のブンブン飛んでる下水溝やホンマもんの「大小便の汲み取り水槽」に潜り込んで、「Sewerサーフィン」「Sewerスイミング」してたり。あまりに気持ち悪すぎてリンク貼りませんが。

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しかし、アメリカ人は下水道が好きというか、抵抗がないというか・・・。映画でもITからスパイダーマンまで下水道を舞台にしてるのが多いから、汚い場所と思わなくなっているのか・・・。

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暗渠―地底川での釣り

ともかくこの「Sewer Fishing」の動画に触発された知人がいて、40代で子持ちなのにGW前から金・土曜の夜ごと横浜市の河川近くの下水(というより暗渠)にワームを仕掛けてみたそうです。

結局、釣果はゼロ。アメリカと違い徹底的に衛生管理された下水道ならともかく、一般河川とつながる「地底川」である暗渠(下水ではなく真水)なら釣れるかも?とひそかに期待してたので残念でした。

横浜市西区・中区の帷子川・大岡川(黄金町の横を流れる)系暗渠

渋谷駅の下が「渋谷川」っていうコンクリートで覆われた活水の河川、つまり「大型の暗渠」であることは有名です。

同じように戦後急速に近代化した横浜市内にも生きた河川の上をコンクリで覆って、その上を道路として使用している中小の暗渠がけっこうあります。

横浜の中心都市、みなとみらいなどの近代建築物と横浜中華街や伊勢崎町の歓楽街などが同居する西区中区には、帷子川大岡川中村川というコンクリの川が流れています。

これらはコンクリ河川といえどオープンエアな開渠

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大岡川は今は無くなってしまった関東最大の「ちょんの間―黄金町」のガード下風俗街の横を流れ、夜じゅう、ちょんの間のピンクのネオンに輝いていました。

黄金町クロニクル

住宅地の暗渠の見つけ方、建替えを考えるならワケあり物件は避ける

これらの河川に僅かばかりの水を注ぎ込む「支流」が西区や中区の地下を無数に流れています。ここら辺は超住宅密集地なので、暗渠の上に建つ戸建て住宅もあるでしょう。

建築基準法施行前の建築法紛糾時のドサクサに建てられた中古住宅には、公共の河川に住宅の建物部分がかかっている物件があったりします。

こういう物件は次に再建築をする時、その公共地にかかる地面の上には建物を建てられません。これは、先日のビフォーアフターのリノベーション記事でも紹介したとおりです。

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既存不適格住宅

なので、既存不適格物件として中古販売される価格が安くなります。買うほうはお得、でも建替えを将来するならこういうワケあり物件は手をつけないほうがいいです。

住宅地の中の暗渠というのは、見つけやすいです。庇が触れ合うほどの住宅密集地のその路地が、連続したコンクリートプレートが並べられフタになってたりします。

コンクリプレートの道で車止めが付いてるのは、車両が進入すると重量に耐えられなくなるから。その下が暗渠という証拠です。

護岸跡の石垣が道路脇に高くなっていたり、槇や桜の木があると昔は土手だった場所かもしれません。住宅街なのに水神さまや弁天さまの祠があるのはそこが川辺だったということです。

東京ぶらり暗渠(あんきょ)探検 消えた川をたどる! (洋泉社MOOK)

シンプルに暗渠竣工碑など記念碑があるとわかりやすいです。

こういう大都市の既存不適格住宅は、建替えせずに現状のままずっと他人に賃貸するつもりで買取するなら、お買い得でメリット大な物件といえます。