箱根温泉街が火山噴火規制から再開されたこと。蛇骨野という地名。美術館。
足柄下郡箱根町、大涌谷の黒卵が再開!
小田原の妻母より「箱根の黒卵とガラス細工を送った」という電話がありました。黒卵は箱根町大涌谷の名物土産。箱根山噴火レベル2になってから、温泉街もこの「温泉卵」も営業休止してたのを再開させたそうです。
GWに噴火予測が重なって、箱根町温泉街は大打撃を受け、恐らく周辺自治体や「神奈川県」も支援に乗り出したのでしょう。しきりにメディアで箱根イベントのパブを打っています。きっと神奈川限定と思う。
足柄箱根地域の紫陽花祭り
今が箱根の紫陽花のピーク。箱根登山鉄道のアジサイ電車から箱根ガラスの森美術館の紫陽花庭園、強羅ほかの箱根温泉街では紫陽花が花盛り見盛りです。
箱根ガラスの森美術館は「Venetian Glass Museum」とも言うだけあって、イタリア・ベネツィアグラスのアンティーク品等も販売されている、いい美術館です。
箱根彫刻の森美術館
箱根にはいい美術館や工芸館(寄木細工などの美術工芸)がけっこうあります。「箱根の森美術館」というイメージで関東民に知られてるのは、「彫刻の森」の美術館。
(箱根駅伝を毎春観てる人は優勝チームに「箱根町寄木細工のトロフィー」なんかが贈られてるのが記憶にないでしょうか?箱根は寄木細工のメッカです)
箱根の森美術館は、彫刻家メダルドロッソ、ヘンリームーアとピカソの作品を所蔵している国内屈指の美術館です。
東京都民、神奈川県民、静岡県民は、テレビの深夜放送時、明け方近くの「コマーシャル」で、ヘンリームーアの彫刻作品を庭園に飾った「箱根彫刻の森美術館」というシンプルな宣伝を見たことがあるんじゃないでしょうか?
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原
これら美術館があるのは、ほぼ足柄下郡箱根町の「仙石原」です。仙石原はその昔、千石原と書いてセンゴクバラと読んだ???そうです。
胡散臭い話で、「識字率」の低かった昔に「仙石も千石もなかったろう!」と思います。庶民が漢字知らないだろう、ということ。
しかし、それを差っ引いても千の石の原っぱ、つまり石コロだらけの野原だったことは、箱根山の噴火の歴史から読み取れます。
仙石原と静岡県御殿場市の勝俣姓
ところで、この仙石原と駿河国御殿場、今の静岡県御殿場市とは方言が異常に似通っているそうです。
標準語で「帰る」を「きゃーる」、「知らない」を「しらにゃー」と発音するそう。御殿場と仙石原は乙女峠を挟んで隣同士。
そして仙石原を開拓した芝切百姓という肩書きを使った仙石原の村民は全戸が「勝俣姓」を名乗ったそうです。
そして仙石原の田植えに御殿場から苗を馬の背に乗せて運んできたそう。そして、昔の「通い婚」も駿河東部(御殿場・裾野・三島・沼津)と密接だったそうです。
御殿場で勝俣というと、静岡県出身のタレント勝俣州和さんをまず思い浮かべます。
wikiをみると勝俣州和さんの「生誕」は宮城県仙台、その後に静岡県御殿場市となってます。勝俣姓つながりで仙石原にも縁があるんじゃないかと思ったりします。
黒卵や湯の花、「蛇骨」
小田原の妻母が観光土産、といっても小田原から箱根までは数十分圏内ですが、贈ってくれるといった「黒たまご」は、箱根大涌谷の硫黄が噴出してる噴火口に生卵を突っ込んでおくと外側の殻が黒くなる、ゆで卵です。
今は大涌谷自体はまだ立ち入り制限されてるだろうから、別のトコで作っているかも。これはけっこうホクホクして美味しかった思い出があります。
箱根地域は、火山地帯だけあって、温泉も沸くし、「温泉の素」も沢山採れます。よくある「湯の花」もありますが、箱根独特の「蛇骨」というのもあります。
箱根町宮下は昔、蛇骨野と呼ばれていました。蛇骨野とは蛇骨の堆積している台地。蛇骨とは珪華と呼ばれる成分。
蛇骨川という川は川に珪酸分が川岸に溜まって白いヘビのような様相を見せる箱根を流れる川。この源泉はかつて存在した小涌谷という大涌谷の上部にあった噴煙地帯です。
蛇骨川の景観から、この地帯には大蛇が住んでいて頭部が蛇骨野という地域名、胴体は「堂ヶ島」にあり、尾は「大平台(尾平台)」に例えられたそうです。