建替え診断室

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伝統工法と在来工法(木造軸組工法)

昭和25年の建築基準法施行令により、建築基準が、現在日本の代表的建築技法在来工法木造軸組工法」のルールになりました。

ここで、それまで主流だった旧ルール(伝統工法柱と柱の間に貫を通し「縦と横の木の直交」で構成する躯体)は、事実上、違法扱いにされました。

木構造 (建築) - Wikipedia

「なんだか耐震的に危ないんじゃないか?」みたいな感じだったそうです。

代わって、柱と柱の間に斜めの「筋交い」をプラスする現在の在来軸組工法が推奨されるようになりました。

新法以降は、伝統工法で家を新築したり再建築したりするのは、平屋をのぞき「違法建築」の扱いを受けるようになりました。

伝統工法ではなく、新しくできたルールの木造軸組方法じゃないと住宅公庫や銀行の住宅ローンの審査が通らないので、事実上の死刑宣告を受けたわけです。

ところが一昨年辺りに、「伝統工法の建築物が震災で倒れなかったり、メチャ長持ちだった」って分り、この設計法が公に公開されました。

これに伴い、建築基準法でも長いこと認めなかった伝統工法をOKに今なっているだか、正式に改正されただか???そこは知りません。

建築基準法 - Wikipedia

今、主流の「在来工法・木造軸組工法」のルーツは戦後から、というわけです。

在来工法は戦後復興に向け大量に早く家を建てる方法です。もちろん建築技法自体とてもしっかりした理論に基づいています。

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ただ、伝統工法の素晴らしさ、釘とか使わず「継ぎ手」という技巧で繋ぎ目の見えない柱や貫の建物が風化してしまうのは惜しい、と考える職人さんや建築家は、伝統工法の復活をずっと願っていたようです。

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でもって、ここにきて伝統工法がOKになったので、この技法で和風戸建て住宅建築を請負う業者さんが登場し始めました。

個人的に伝統工法でも在来工法でもどっちでもいいかなと思っています。我が家は普通の在来、木造軸組工法ですし・・・。

図と模型でわかる木構造―在来軸組工法

資金的に余裕があって建替えなどできるようになれたら、「継ぎ手」などふんだんに使った日本伝統家屋もいいなとか思います。
リフォームリノベーションで在来工法の家を伝統工法仕様にするのは、そもそも構造が違うから無理だそうです)