空き家化防止の「終活」
相続後、実家が厄介な遺産に
60代以上の方で介護リフォームをリノベーション(大規模改修)レベルの費用をかけてしようと考えるなら、子供に事前に相談することが自分の死後の空き家化を防止する「親の務め」です。
別居している子が親の死後、実家に戻る気がないのなら、リノベーションして小奇麗かつ「老人仕様」にしてしまった自宅は、子が売却するのを阻み、思い出として残さざるを得ない「厄介な遺産」になります。
子との相談が「終活」で大事な点
子息が「いずれ実家に帰って住みたい」というのなら、ありがたく受止め、築年数や家の状態を診断し、建て直すか改築ですますか判断材料にしましょう。
二世帯住宅という方法もありますが、あえて建て替えなくても充分な家かも知れないし、子供さんが「建て替えは親が死んだ後に自分でやりたい」という気持ちかも知れないです。
これらを子と相談しあう事が「終活」で大事な点です。
空き家化防止と不動産買取査定
建て替えなら、住宅ローンの支払い名義や贈与税についても話し合いです。ここまで話し込めば、ともかく、空き家化は防げます。
ちなみに二世帯住宅へ建て替えるのは、介護用住宅にするのと同じ買取査定をされると思ってください。売却する時は格安でしか買い手がいません。
中古二世帯住宅も、「再販する時、購入者が『二世帯同居希望者』に限られる」、つまり売却のアテが少ないぶん買取価格もシビアなのです。
リフォームか再建築かの診断
建て替えのさいは、建築費用意外にも、再度地盤調査をして基礎構造・躯体の劣化状況、老朽化具合も調査する費用がかかる可能性があることも考えておきましょう。
それと複数の相見積もりで、リフォームと再建築で、リフォーム費用が建て替え費用より2~300万程度安くなるだけだったら、躯体構造にガタがきている証拠です。
スケルトンリフォーム
小規模リフォームで済まず、躯体を残したスケルトンリフォームになると建て替えを選択するのが賢明かと思われます。
スケルトンリフォーム費用は(その後のメンテも考えると)建て替えよりも高くつく可能性があるからです。
改修だけの方が500万円以上安い、という評価が相見積もりの中から読めたら、これは改修計画をきっちり練ったほうがいいです。