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高齢者ドライバー事故=認知症運転免許更新と高齢者・認知症事故

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前記事の冒頭にも使用しているこの写真は、伊豆長岡修善寺・天城といった中伊豆地域の玄関口である、三島市の三島警察署本部前に建てられた交通スローガンの塔を修善寺ドライブのついでに撮影したものです。

高齢者ドライバー事故

以前、友人が伊豆自転車ツーリングから帰ってきて、こんなことを言っていました。

「静岡はクルマ王国で、サイクリングに行くには危険だ。それに世の中が高齢者ドライバー事故や認知症運転事故を真剣に考査し、高齢運転者への免許証返納を進めているのに、『高齢者ドライバーを守ろう』みたいなキャッチフレーズを大々的にうたってる。伊豆一周ツーリングなんて危なくて2度と行く気になれない。」

この話を聞いてから、もう1年半以上。その間に、高齢者ドライバー事故の報道は、1年半前の数倍は増え、トンデモ不注意な事件内容の高齢者や認知症運転事故が連続して起こっています。

ニュースを見れば、もう、高齢者ドライバーや認知症の運転手の人権保護よりも、免許を剥奪することで未然に事故防止するほうが重要だとわかります。
なのに今だに「高齢者ドライバーに思いやりを」なんてことを自治体の交通ルールの【要】であると宣言し続けている地域があるわけです。
こんな地域内で高齢者ドライバーに轢かれたら、被害者ではなく、こちらにも責があるとして保険の過失割合の話にされて、放置されるんじゃないかと感じます。

この静岡東部に限らず、些細な事故は、事故処理もされず、人をはねた高齢者が免停どころか減点もされず、うやむやになることがあります。
だから、交通事故数の統計に上る以上の事故が起きていることは確実です。
高齢者ドライバー事故で報道されるのは、「公衆の面前で事故が起こり、被害者が死亡したり、ビジュアル的にショッキングな場合」に限られます。
その後の人生を植物人間や身体障害者として生きなければならないレベルの【重症】でも、犯人は捕まらず、【犯人】じゃなく、賠償の債務者(ただし全て損保会社が支払う)として普通に生活してるのがほとんどです。

高齢運転者、事故後の免許返納確率

昨年起きた、93歳の悪質な老婆が高校生の男の子をハネて重体にした、高齢者ドライバー事件が【報道に載った】のは、この老婆や家族が浅はかで悪意のある醜態を示したから、目立ってしまったわけです。
少年を放置し逃走し、車を自宅に隠しておけばばれないものを、浅知恵をひねったつもりで、わざとガードレールにぶつけて修理に出すなんて、警察に私がやりましたと証拠提出しているようなものです。

事故を起す高齢者ドライバーでも、こんな老婆より肝っ玉の据わった悪人なら、自ら110通報し、同時に損保会社に電話します。
そして、「いきなり目の前に現れてよけきれなかった」と意識不明の相手に罪を擦りつけ、轢いたんじゃなく出会い頭の接触とか、ズルい言い訳をしつつ、交通事件ではなく、「保険対応」に持って行こうとするでしょう。
警官は単なる公務員ですから、面倒な捜査はしないし、損保会社が出てくる限り、「当事者同士で解決したほうが保険で治療もできるし・・・・」と考え、サッサと事件を終らせるため、刑事事件の加害者被害者の関係を、損保の過失割合の話に行くように勧めてきます。
一般人である被害者家族が「いやちゃんと捜査すべきでしょ!」とクレームすると、警官はプライドを傷つけられるようで、意固地になって、加害者の味方にさえなることがありますから、注意が必要です。

こうなると、後から被害者の家族が申し入れても、警官としての自分の出世に影響するような地元の有力者からの依頼以外は、「100%、相手が悪い交通事故なんてないですからね!」と平気で職務を放棄します。
交通事故の現場検証なんて、テレビドラマみたいに何時間も念入りに行いません。
田舎の事故なら、30分も現場をウロチョロしたら終了です。

交通事故は、警察がいったん手を引けば、被害者家族がいくら憤っても、損保会社にブロックされて、加害者である高齢者ドライバーやその家族からの謝罪は(マスコミのカメラが待ち受けてる場合を除いては)一言も受けられません。

東京都多摩地域立川市で起こった、寝不足のクセに過信してクルマで夫の見舞いに行った老女が、院内の駐車場で30代の人の2つの命を奪った、ウカツな高齢者ドライバー事故も謝罪会見など以外では、遺族に一言も直接の謝罪はしないはずです。
損保会社と弁護士が接触をさせないからです。

被害者が重篤な状況でも、損保会社マンが被害者家族と過失割合のやりとりを始めたら、たいがいの加害高齢者ドライバーは、免許返納などせずに、事故のことは忘れて保険で車を修理し、車を乗り回すのが、常です。
翌・更新時には事故や寝たきりの被害者のことなどすっかり忘れて、免許更新申請にいって、悪びれることはありません。

高齢者ドライバー事故に巻き込まれると損するばかりでロクなことになりません。
よって、君子危うきに近寄らず、で高齢者ドライバーを守ろうなんて交通標語を掲げている地域内には立ち寄らないのが賢い選択でしょう。
この三島警察署の交通宣言の看板塔をみながらつくづく思いました。

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運転免許認知症検査

写真のとおり、県内の1自治体は公然と【高齢者ドライバー優遇】を表明しているものの、静岡県警本体は、高齢者ドライバー事故の多発に警戒感を持っているようです。

来年3月には認知症対策を強化した新しい改正道路交通法が施行されます。
これに伴い、静岡県警本部では県内の高齢者ドライバーのうち、【1万人】を対象に、臨時の認知症判定のための機能検査をすることを、県議会の質疑の中で県警本部長が公式に答弁しました。

臨時認知症検査の中身はまだ決定していないようです。
検査の結果、認知症の怖れアリと窓口職員が見れば、医師の診断を受けるよう進め、診断して認知症なら免許停止か免許取り消しになるようです。受診は任意であって、強制じゃないだろうな、ってことは容易に想像つきます。でも、やらないよりましでしょう。

ところで、この認知症検査を受ける対象は、75歳以上すべての高齢者ドライバーではありません。
この認知症検査の対象である【1万人】は、〝逆走〟や信号無視の違反行為をして既に捕まったことのある75歳以上の県民です。
逆走してた爺さんを捕まえたなら、法改正を待たずに、野放しでクルマで帰宅させず、その場で身柄を確保し、医師の診断を受けさすべきだろ?――って感じがします。
そして、75歳以上で介護保険制度ではガチの認知症なのに、今のところ無違反の年寄りと、75歳以下の違反者は、対象になっていない点も不安です。
なにより、改正道交法施行の29年3月までは、1万人の逆走経験のある年寄りが、悠々と県内を走り回り、時にはボケたまま神奈川や都内で迷惑事件を起す可能性が放置されているというのが、空恐ろしい話です。

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認知症運転事故

そもそも日本全国、免許更新時に認知症検査をするのは、単なる公務員です。
今までも、高齢者ドライバー・認知症運転手が免許更新をしに、運転免許センターに行くと、免許センターの職員の判断で免許の更新とか再交付をしていました。
免許センターの職員は認知症に対しまったくの素人です。
市町村が要介護判定をする時は、公的資格を持ったケアマネさんが、市の地域包括支援センターから要介護者の自宅や入居中施設にやってきて、いくつかのテストをして要介護度と認知症の有無を検査し、介護保険症の度数を判定します。

この市町村の地域包括支援センターと運転免許センターとの間に、認知症や要介護者のデータベースは一切共有されていません。
だから、バリバリの認知症高齢者でも、逆走した記録が警察のデータに載っていない年寄りは、ボケを免許センター職員が気が付かなければ、余裕でスルーして、免許更新ができちゃうわけです。
認知症だけど普段はしっかりしているボケ老人は多いし、要介護判定や免許更新といった検査を事前に知っていれば、ボケてても面談だけはキリッとこなせるものです。
また、農協の帽子を被り農作業着を着た爺さんが免許更新にやってきて、「免許がねーと、食っていけねーだ」等と懇願されたら、たいがいの職員は免許返納の勧誘などできず、人情で免許更新に応じてしまうでしょう。
高齢者運転手の免許更新の流れがこんな感じだったからこそ、今、これだけ認知症運転手の事故が多発しているわけです。

高齢者ドライバーに思いやりを、は不要

現在、ケアマネ資格を持ち、認知症の要介護者の介護経験もありながら、出産や子育てで労働条件が合わずに介護職に就けない主婦の人たちがゴマンといます。
こういう人達を大量にパートタイム雇用してあげて、免許センターの認知症検査に立ち合わせれば、現状の何倍かは認知症ドライバーを【見抜いて】ふるいにかけることができるでしょう。

こんなことを考えたのは、先日の修善寺ドライブの途中、自転車ツーリングの観光者を歩道に追いやって、国道や県道をすっ飛ばしていた地元ナンバー車両の軽トラやバンの3~4割は高齢者ドライバーナンバーをつけていたことにビックリしたからでした。