建替え診断室

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大雪カーポートリフォーム祭りとバリアフリーリフォームの可否

大雪、カーポートリフォーム祭り

この時期になると、新聞折り込み広告に「カーポートリフォームの9割引セール!(←大嘘)」の広告が乱舞します。

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これは、この時期に在庫を一掃したいわけじゃありません。

この3月も春の大雪によるカーポートの半壊・全壊が予想されます。春先の雪は湿気が多く、重量があるのでカーポートを押し潰してしまい、結果カーポートリフォームの需要がマックスになるのです。

おととしは、神奈川の相模原台地および、普段は温暖な湘南・西湘地域まで、大雪によるカーポート倒潰件数が尋常じゃありませんでした。

カーポートリフォーム業者が少ないから、需給バランスの結果、かなり儲かったそうです。

去年はそれを当て込んで、今まで内装だけだったリフォーム業者も外装資材の準備に余念がなかったという・・・。

今年は、東京都内や神奈川などの首都圏への大きな被害が「まだこれから」であり、家のリフォーム業者と車の補修屋さん(へこみ、キズ)は、大雪が来るのを手ぐすね引いて待っています。

「カーポートリフォームの9割引セール!」ってのは、そのまさかの時にあわてて電話して貰えるよう(チラシを取っておいてもらえるよう)、広告にインパクトをつけてるだけです。

実態はどこも「定価+2~3割」の小売価格以上の高値です。

玄関から道路までのアプローチリフォーム

さて、敷地と歩道の段差を解消する「介護リフォーム、車椅子用のカーポート改修はしたほうが良いか悪いか?」について思うところがあります。

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玄関より外、敷地と歩道の段差を解消するスロープのリフォーム工事をするかしないかは、住む高齢者の【認知症度合い】によります。

玄関から道路までのアプローチリフォームは、多くの場合「金のムダになる可能性が高い」です。介護リフォームの造作工事をしても、高齢者の生活の安全が担保されたわけではないです。

専用のリフォームをしないと自宅敷地と自宅前道路の間を行き来できない高齢者の家にそのリフォームをする事は、一見、高齢者の外出の自由を支援しているように感じます。

しかし、玄関から道路までをバリアフリーにした後、一歩道路に出たら、多くの市区町村道路はバリアフリーじゃないし、介護士が常駐でついていないとあらゆる危険な障害物が待っています。

玄関先で倒れていたら、近所の人もどこの誰か分って対処しやすいですが、数キロ歩いたところで力尽きたらコトです。

高齢者ドライバーに優しい街(偽善)

高齢者向けリフォームを建物の外までキッチリやることは、無責任な自治体や田舎の警察に限って「高齢者ドライバーに優しい街」を宣言して、トラブルを続出させているのと似ています。

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全て高齢者本人の好きにさせておこうとすることは、家族としての責任の放棄にもつながることは認識しておくべきじゃないかと思われます。

ということで、車椅子用の車庫は、障がい者の方のためでなく、高齢者用に作ろうとしている場合、少しでも認知症の可能性があるんなら止めるべきだと思います。

それより高齢者ドライバーには免許返上させ、認知症の疑いのある高齢者の買い物は家族が責任持って同行するべきでしょう。

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ちなみにカーポートリフォームは、扉の開閉は今やほとんどリモコン式になっていて、その開閉にはシャッター式・はねあげ式・折畳み式・チェーン方式などがあります。

ほとんどが寒冷地・積雪地域では使用不可能です。注意して使っても、危険を伴いますし、「カーポート本体を購入するだけではすまず」、オプション改修が必要で、予定費用の倍くらいの価格になります。

こんな一大工事を何もない時に依頼する人は少ないけど、大雪被害でションボリしてる時にセールスをかけられると制約率が高まります。

「大雪、カーポートリフォーム祭り」広告の9割引の実態は、けっこう思い切ったボッタクリ商売です。