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財産分与―悪妻の浮気原因の離婚なのに【慰謝料<財産分与額】で大損する話

妻の浮気が原因で離婚したのに、なまじ金持ちなばっかりに財産分与で妻を儲けさせてしまった、と知人に愚痴られました。

財産分与とは?

財産分与とは、婚姻中に夫婦協力の下で築いた財産を離婚に伴い清算することを意味します。

専業主婦でも「妻の内助の功」があってこそ、夫の現在の蓄財があるということで、その財産の「2分の1」はもらう権利があります。

入籍してない内縁関係の男女、事実婚のカップルでも、「内縁という結婚期間」中に協力して築き上げた財産は、どちらの名義になっていても、相方さんに財産分与の請求権があります。

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財産分与の除斥期間つまり「時効」は、離婚後2年間です。ついでに離婚の慰謝料請求権はというと3年間、時効期間があります。

裁判所|財産分与請求調停

離婚給付【=財産分与、慰謝料、養育費、別居中の費用】

財産分与は「離婚給付」のうちの1つです。離婚給付とは、離婚に際し、妻から夫に金銭のケジメを要求するシステムです。

離婚給付には、財産分与と慰謝料の他に子供の養育費や別居してた期間中の家賃などの生活費も含みます。

離婚給付は夫と妻が協議離婚の話し合いの中で任意に決められますが、こじれたら、家庭裁判所の審判に付すものとなります。

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調停前置主義として、家裁の中で冷静に離婚給付を協議することで財産分与や養育費の金額を決定する主旨ではありますが、家裁調停でまとまらなければ、「慰謝料以外」は自動的に本裁判に移行されます。

【慰謝料<財産分与金額】

冒頭の知人は、性悪な女房に浮気され続け、辛抱堪らず離婚して、「慰謝料vs財産分与」の裁判を起こしました。しかし、勝訴しても微々たる浮気の慰謝料に対し、資産家である知人は財産分与で数億円、元妻に持ってかれてしまいました。

慰謝料とは、故意・過失により他人の名誉その他を侵害した不法行為に対し、これで生じた精神的損害への賠償金のことを意味します。

民法709条、710条

離婚の慰謝料に値する不法行為とは、浮気の他、生活費0円の放置プレイなど悪意の遺棄、DV、変態的性行為、ギャンブル狂が当ります。

悪意の遺棄=民法770条1項の1、2

慰謝料(勝訴でも小額)<財産分与金額(巨額をむしられる)

浮気に対する慰謝料は、芸能人でもない限り大した金額は取れません。特に夫側が被害者の場合、裁判所は冷遇します。

これに対し財産分与は、夫が成功者や金持ちであるほど、合法的にその半分を無慈悲に奪い取っていきます。

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知人も若いのに頑張って、ある業界では頭角を現している人なので、思いっきり、もっていかれました。

女房は創業時は名ばかり取締役をしていたものの実質はなにもしない、よくいる「彼女役員」であり、儲かり始めてからは10数年間、ゴルフとブランド買いの海外旅行に明け暮れ、内助の功の欠片もありませんでした。

そこら辺、古くからの付き合いでずっと見てきたのですが、裁判では夫の(妻と浮気相手の男への)慰謝料は勝訴はしてもスズメの涙ほど。対して、財産分与は民法に則ってガッツリ取られました。

離婚裁判の勘違い

詐欺・恐喝とスケコマシ(女房食い)で成り立っているような別れさせ屋ビジネスは、別れさせ屋も依頼する人も東京都内にはめちゃくちゃな数います。2ちゃんみたいな掲示板に書き込めば、今日から始められる商売だからでしょう。

でも、金持ちは別れさせ屋や浮気調査屋に依頼して、女房の浮気をネタに離婚を考えても「望んだ結果」は得られません。

大概の〝夫〟は、「女房の不貞をみつけてピタ一文も払わず家からたたき出してやる!」と考えて、浮気調査をするものです。

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私も知人から聞くまでは「浮気女房は素寒貧で追い出せる」モノだとばかり思っていました。

私は貧乏だから関係ありませんが、お金持ちの人はこの「離婚裁判の勘違い」を考え改めたほうがいいです。

浮気の慰謝料は100%勝つけど財産分与の損失のがデカイ

女房の浮気を証拠に離婚裁判したら100%勝訴はするでしょうが、女房からの慰謝料なんて百万円取れればいいところです。

それに対しお金持ちの夫は、財産分与で巨額の資金民法という錦の御旗の下、ゴッソリ持って行かれることになります。

女房を儲けさすために、浮気調査だの離婚裁判だの無駄な経費を使ったような結果になります。

離婚しない状態で慰謝料だけ請求するとか、ちょっとカラメ手でいかないと法律はカネのないほうに味方します。

財産分与で取られても大したことない人は離婚裁判を頑張って欲しいです。その時は、人脈を使って、1度でも浮気か損害賠償の「経験」ある弁護士を紹介してもらいましょう。

探偵経由だと「中抜き」されますし、「紹介だけで食ってる弁護士」のほうが、やたら宣伝しまくっている弁護士より仕事が丁寧です。