建築家坂茂氏のネパール大地震復興建築計画
紙素材を建築材料に起用することで知られる著名な建築家・坂茂氏が、ネパールの大地震復興支援に現地入りしているそうです。
建築家坂茂氏ネパール復興建設事業
昨年プリツカー賞も受賞した坂さんは、災害の際に見落とされがちな2つの点、シェルターとプライバシーに重きを置いて活動しており、彼は現在ネパールに向かっています。
坂さんは紙と段ボールを素材にした建物で有名で、これらは驚くほど頑丈な柱や梁になるのです。
坂さんが注目を浴びたのは、東日本大震災の避難所の体育館に、住民らのプライベートを確保する間仕切を設けたこと、その後の復興建築で紙製のチューブも組み合わせたコンテナハウスをデザインしたこと等です。
建築ボランティア団体
今回のネパール復興には、坂さんの主宰する建築ボランティア団体が在日ネパール人の方々をリサーチし、復興建設のデザインを準備して渡航するようです。
坂氏は安藤忠雄さんらの次の世代の建築家としては、第一人者と言えます。
坂氏も安藤氏も、日本の大学の建築学科で学んだのではない、異色の建築家として共通しています。
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世界遺産建築の倒壊
今回の大地震で被害が集中したカトマンズは、世界遺産の登録名が「カトマンズの谷」とされているように、盆地の内側に都市機能があるため震災を直撃しやすい地形。
報道写真などで見ると、市内中心部の観光名所でレンガと木枠の独特の建築技法で作られたダルバル広場にあった60メートル以上の高層建築だった「ダラハラ塔」が全倒壊して、町中の交番とか公衆トイレ位の小さな残骸に・・・。
上記の写真の小さな建物は一ヶ月前まではこんな高層建物だったのに・・・。
仏陀生誕の地も被災
首都のカトマンズでさえ被害を把握しきれず郊外の被災状況は未知だそうです。
お釈迦様つまり仏陀の生誕地、世界遺産・ルンビニ聖園も被害を受けたようですが正確な情報は錯綜しているようです。
紀元前463年に、里帰りの途中でこの地に立ち寄った母マーヤーが突然産気づき、なんと右わき腹からブッダを出産したそう。
写真の四角いプール上の池が当時ブッダが産湯として浸かった「ブスカリニ池」という池だそうです。
坂氏ほか日本の支援部隊の活躍と少しでも早い復興を祈ります。